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これが僕の求めていたものだったのか

  • Posted by: たろう
  • 2013-06-01 Sat 00:35:06
  • GID
来週からの教育実習の物品準備が何も進んでいないたろうです。いいんだいいんだ、週末に金に物言わせて全部準備するもん←

え改めて言うことでもないけど、ご報告があります。
書き出したら長くなる予感がするので、続きは追記で。


では改めまして。
先日、戸籍の性別の変更が許可されました。
戸籍上の性別が、女から男になりました。

*****

週のあたまに家裁に行き、その翌々日にえらい高い郵便(多分書留よりも高いやつ。でもよく分かんなやつ)で、書類が届きました。
正直、封筒を開けるのが怖かった。だから郵便屋さんから受け取った封筒を、数時間玄関に放っておいた。
「戸籍上の性別の変更を許可する」という旨が書いてあることは分かってても、開けるのが怖かった。
その怖さを上手に説明できないのだけれど、「GIDであることを公的に説明できるものがなくなる怖さ」なんだと思います。
自分の性(=生)を説明しなくても良くなる怖さ。

*****

GIDという言葉を知る前は、自分のことを「男になりたいと思っている変態」だと思っていた。
誰と居ても“本当の自分”を出せないことが嫌だった。それを自分のせいだと思った。自分が「男になりたい」だなんて思わなければ、“本当の自分”だと思っているものは消えてなくなると信じていた。
思い切って自分の思うままに振る舞えば「女の子らしくない」と言われた。そんなことを言う相手に敵対心を持っている一方で、いつまでも女の子になれない自分が嫌いだった。

GIDという言葉を知ってから「こんな人間が教師になんかなっちゃいけない」と思った。
自分が変態でないことには安心した。だけど、自分への偏見は消えなかった。
だから教師になることを一度諦めた。性別二元論の象徴とも表現できる学校に戻る怖さもあったかもしれない。

*****

大学に入ってから、僕は「在学中の戸籍の性別の変更」を目標に治療を開始した。
自分が本来ある姿に変化していくことが、とても嬉しかった。
顔つきがスマートになった、声が低くなった、筋肉が付きやすくなった…どれも望んでいた姿だった。
しかし同時に、戸籍上の性別と離れて行く自分の姿があった。
多くの人に自分のことを説明する機会が増えた。
たとえカンペを用意していたって、毎回「実は性同一性障害で…」と切り出すのは怖かった。
声も足も震えていた。それを隠すのに一生懸命だった。
みんな、なんて思うんだろうか。
昔の自分のように、変態だと思うのだろうか。
人によっては逆カムになる。それも嫌だった。
それは僕が男性として見られたかったから。
だから早く戸籍上の性別も男にしたかった。

*****

昨年の10月頃から、戸籍上の性別を変える意味が分からなくなった。
当時の僕は現状に満足していた。
その現状とやらは大学の先生や同輩などの多くの方の協力なしには成り立たなかった。けれども「おかげ様で…」の繰り返しで、僕は高校以前と比べモノにならないくらい、生きやすかった。
だから戸籍の性別なんかどうでも良くなっていた。
そう思った途端に目標を失った気がした。

*****

男性として扱われるために「実は性同一性障害で…」と説明するのは当たり前になっていた。
説明を重ねるごとに、GIDである自分を肯定できるようになったというか、GIDである自分に抵抗がなくなっていった。
それは「GIDと説明をしなければ自分の思うままに振る舞えない」という暗示でもあった。

*****

でも、その説明も必要なくなる。
なぜなら、僕の今の姿と、戸籍の性別が一致したから。
それは多くの人が持って生まれてくる自然な姿で、僕が持って生まれることなかったために目標としていたもの。
ずうっと手に入れたかったもの。
でも、手に入った今が怖い。
そこで気付く。
僕の人生はGID抜きには語れないものなのだ、と。
僕の今までの人生の多くを占めていたGIDを抜いてしまえば、僕の人生が薄っぺらくなる。
僕にはGID以外に語れるものがあまりにも少なすぎる。
だから、GIDだという事実を公的なもので説明できなくなったことを「怖い」と感じるのだと思う。
僕が長年望んでいたものは、僕が思っていた以上に他者にスルーされる要素なのだ。

今年の4月の終わりに担任に言われたこと。
「戸籍の性別の変更の審判が夏前に下る?じゃあお盆明けの特別支援学校の実習の時はGIDのこと説明する必要なくなるね」
この言葉を聞いた時には目から鱗だった。
「嗚呼、GIDでないということはこういうことなのか。」
と思った。それは事あるごとに説明を要する身だったからかもしれない。
そこで改めて気づく。多くの人は、性別を説明しないで生きてるんだ、と。
生きる上で、共同生活をする上で、他人にお願いする配慮事項がないんだ、と。
僕が目指していたものは、僕が思っていた以上に楽チンな世界なんだ。

*****

僕は「在学中に戸籍を変更する」という目標を達成した。
僕はもう、自分の性別を説明する必要がなくなった。僕と言う“現物”と、書類の性別を照らし合わされてもスルーされる身となった。
それは僕が長年望んでいたことだ。生まれ持っているべきものだったのだ。
でも、今はそれが怖い。
それは僕が今まで、GIDだという事実を頼っていた紛れもない事実だ。
GIDは僕の歴史上なくてはならない事実なのだ。
説明の必要がなくなった今、僕は何を礎に自分のことを説明したらいいのだろう。
今はそれが悩みである。

*****

…と、ちょっと真面目に書いてたら2時間も経っちゃったwww
でもねー本当に思ってるんですよー。
説明しなくていい怖さがね、なんか自分のことを黙殺されているような気分で。
とか言ってますけど、今は怖さよりも結婚できることが一番うれしいっすwww
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Comments: 4

2013-06-11 Tue 23:52:28

このコメントは管理人のみ閲覧できます

元晴 URL 2013-06-23 Sun 16:04:07

元気そうでよかった!お久しぶりです(^_^)
本当に色々とお疲れさまでした。無事でなにより。
また会えたらいいなーと思ってるよ!

結婚相手、紹介してね?笑

たろう URL 2013-07-05 Fri 19:24:30

>コメントをくださった方へ
お返事遅くなり済みません!
経験、自信につながりますかね…そうだと良いんですけど。笑
ありのままの僕でいると…あらやだただのエロ坊主になっちゃう(^q^)←
節度ある自然体で過ごします~

たろう URL 2013-07-05 Fri 19:25:58

>元晴さん
お返事遅くなってごめんちゃい!&おひさです!
ビールのおいしい季節になったので!ビアガーデン行きましょ!!
結婚相手は見つかり次第紹介いたします!(いつになるかなー…)

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